Archive 12月 2009
夜食(Kolacja)と蜂蜜酒
その昔、ポーランドの伝統的な食事スケジュールは、
朝6時 śniadanie(朝食)・・サンドイッチ、オートミールなど
朝10時 drógi śniadanie(第二の朝食)・・サンドイッチ、オートミールなど
昼3時 obiat (夕食)・・メインのディナー
夜8時 Kolacja (夜食)・・サンドイッチ、オートミールなど
日に4回が習慣でした。
共産主義時代は、就業時間が朝7時~午後3時なので、このスケジュールが理に適っていたのです。
それは今でも変わりません。
アメリカ風の企業が増えつつある傍らで、依然として昔ながらのスケジュールを貫いている企業・役所も多く、朝7時就業の方は、6時に朝食を食べ、正午前に再び軽い食事をとり、午後3時に帰宅するとobiat(メインのディナー)を食べて、夜8時にもう一度軽く腹ごしらえをする、という生活を今も続けておられます。
(ゆえにポーランドの道路は午後3時~4時に一番混み合います)
ということは、まともな食事は『一日一回』なわけですが(日本のように、昼=カツ丼定食、夜=ぶりの照り焼き、小鉢、味噌汁のような、ダブル・メインではない)、これが案外健康によろしくて、午後3時頃にこってりしたメイン料理をとってしまえば、就寝までにほとんど消化されるので、太りにくいんですね(酒とハムを過剰摂取さえしなければ)。
美味しく食べて痩せる秘訣は「昼にどっさり食べて、夜は軽食にする」だとつくづく思います。
(ちなみにポーランド女性はたいてい7号体型です)
そう考えると、ポーランドの人は一日中サンドイッチを食べているような印象がありますが、「サンドイッチ」といっても、「ハムサンド」とか「卵サンド」みたいなアレではなく、Kanapki(カナプキ)と呼ばれるオープンサンドです。
和食にたとえれば、白ご飯の上に明太子や塩昆布や焼き鮭をのせて「う~む、ご飯がすすむ」と顔をほころばせる感じ。
焼きたての、オールナチュラルなパンに、ハム、チーズ、トマト、レタスなどをのせてかぶりつく。
これがパン主食圏の人々にとって、「う~む、夜食がすすむ」の世界なのです。
そんな夜食のお供にピッタリなのがMiód Pitny(蜂蜜酒)。
食前、小さなショットグラスに注いで、食前酒としていただきます。
今回、いただいたのは、一番星のPółtrak Jadwiga(プウトラク ヤドヴィガ)。
さすが水1リットルに対し710グラムもの蜂蜜が含まれているだけあって、こってりした甘みは随一。
聞いた話では50種類以上の薬草が使われているそうで、まさに「味のブーケ」と呼ぶにふさわしい華やかさです。
Kanapkiに使うハムやソーセージが塩辛いので、蜂蜜酒を合わせると、程よくマッチ。
ウォッカのように飲み過ぎないので、健康にもいいかもしれません。
蜂蜜酒ミニボトル3点セット
|
Zestaw Miody Polskie 250ml × 3本セット (ミニボトル 3本セット) Apisの代表的な銘柄『Półtorak Jadwiga(プウトラク ヤドヴィガ)』『Dwójniak Kurpiowski (ドゥヴイニャク クルピオフスキ)』『Trójniak Piastowski(トゥルイニャク ピャストフスキ)』が手軽に楽しめるミニボトル3点セット。初めての方にも、贈り物としてもおすすめ。 赤いボックスには、Miód Pitny(蜂蜜酒)のシンボリックなキャラクター『Jan Zagłoba (ヤン・ザグウォバ)』をはじめとする17世紀の名将たちが描かれています(国民的作家ヘンリク・シェンキェビチの創作)。 |
§ 銘柄について
セットに含まれるミニボトルは単品でも購入できます。
それぞれの内容量は250mlです(通常750ml)。
|
Półtrak Jadwiga(プウトラク ヤドヴィガ) 水1リットルに対し720グラムもの蜂蜜が含まれる、濃厚な味わい。 ラズベリーとローズヒップのシロップが華やかさを引き立てます。 詳細はこちらです。 |
|
Dwójniak Kurpiowski (ドゥヴイニャク クルピオフスキ) 水1リットに対し610グラムの蜂蜜が使われています。 ポーランド名産のブラックカラント(黒すぐり)のシロップが利いて、葡萄酒に似た味わいがあります。 初めての方にも一番親しみやすいタイプです。 詳細はこちら |
|
Trójniak Piastowski (トゥルイニャク ピャストフスキ) 水1リットルに対し、420グラムの蜂蜜が使われています。 あっさりした飲み口とハーブの利いたスパイシーな香りが特徴。 詳細はこちらです。 |
贈り物に最適な化粧箱入りセットは価格1400円から。中身はペーパーボックス入りと同じです。
ポーランド料理 美味しさのヒミツ
一度でもポーランドに旅行して、郷土料理を味わった方なら、その美味しさにきっと感動されたことと思います。
ピエロギ、レッドボルシチ、ビゴス、ジューレック、キノコのスープ……etc。
フレンチでもなく、イタリアンでもなく、どんな『洋食』にも当てはまらない、新しい味との出会い。
それが『ポーランド料理』です。
洋食でありながら、どこか懐かしく、親しみを感じさせるメニューの数々。
そのヒミツは、北海道を思わせる、豊かで広大な大地にあると言えるでしょう。
たとえば、町中の家の庭に当たり前のようにリンゴ、洋梨、ラズベリー、さくらんぼが生っている。
実りの季節になると、庭先のリンゴをかじりながら、カゴいっぱいに摘んだラズベリーで自家製のジャムを煮る。
そんな光景、日本ではなかなか間近に見ることができないのではないでしょうか。
歴史を振り返っても、ロシア、プロイセン、フランス、オーストリアといった欧州列強の支配下に置かれ、ベルリンの壁が取り除かれた実に1989年に至るまで、真の意味での自由独立はなかったポーランド。
列強諸国がこの国を支配したがった理由の一つには、一年を通じて美味しい作物を育む大地の豊かさがあったといっても過言ではありません。
しかし、列強の支配下に置かれた苦しい時代にも、各家庭では、伝統の味が受け継がれてきました。
常に物不足は当たり前、先進諸国の豊かさとは切り離された社会環境にあったからこそ、インスタントやレトルトに頼らない、昔ながらの料理法が今にしっかりと伝えられてきたのだと思います。
何かと言えば「調味パウダー」「○○の素」「冷凍○○」「人気パティシエの○○」に依存しがちな日本人からすれば、ピエロギ(ポーランド風餃子)の皮やマカロニを小麦粉からこねたり、自宅の庭先にミツバチを飼って蜂蜜を集めたり、山で摘んだキノコでピクルスを漬けたり、大きなボトルを何本も用意して果実酒を地下室いっぱいに作ったり……というのは、尊敬せずにいないくらいだけれど(私なら出来合のものを買う)、ポーランドの人に言わせたら、
「だって、手作りの方が美味しいでしょう?」
ごくごく自然な生活の一コマなんですね。
ポーランド料理と出会うことは、自らの価値観を振り返ることでもあります。
「ああ、こんな生活が、今も残っているんだ」と気付いた時、それは単なる「ランチ」ではなく、『文化との邂逅』になるのです。
蜂蜜酒を使ったカクテル・レシピ
ポーランドの蜂蜜酒Miód Pitny(ミュト・ピトヌィ)は、食前酒もしくはナイトキャップとして、小さなショットグラス(もしくはスリムなリキュール・グラス)に入れて飲むのが一般的ですが、ジュースやウォッカ等を加えてカクテルとして楽しむこともできます。
いくつかのレシピをご紹介します。
各レシピの名称の左側がポーランド名、右側が英名になります。
Zapomnienie(ザポミニェニェ=忘却) / Oblivion (オブリヴィオン)
* Trójniak Bernardyński mead 50 ml
* トニック 50 ml
* レモンジュース 5 ml
![]() |
|
Nic nie robić (ニッツ ニエ ロビチ=何もしない)/ Lazy Boy(=怠け者)
* Dwójniak Kurpiowski mead 50 ml
* ラム酒 30 ml
* レモンジュース 10 ml
* パイナップス・スライス 少量
![]() |
Wiosenny czar(ヴィオセヌィ チャル =春の陽ざし) / Spring delight
* Czwórniak Korzenny mead 80 ml
* ミネラルウォーターもしくはアップルジュース 60 ml
* レモンジュース 10 ml
* ミントチョコレート 数滴
* レモンスライス
* デコレーション用のミントの葉
![]() |
Marzenie Jadwigi (マジェニエ ヤドヴィギ=ヤドヴィガ女王の夢)/ Jadwiga’s Dream
* Półtorak Jadwiga mead 40 ml
* ウォッカ 20 ml
* ラム酒 20 ml
* トニック 40 ml
* レモンジュース 10 ml
* パイナップル・スライス 数枚
* オレンジ・スライス 数枚
![]() |
Sarmata Kusiciel / Sarmata the Tempter
* Dwójniak Kurpiowski mead 60 ml
* ウォッカ 30 ml
* グレープフルーツジュース 10 ml
![]() |
ポーランドの蜂蜜酒は冬のリゾートがよく似合う
「甘いお酒」と言うと、梅酒みたいに冷蔵庫でキリっと冷やし、レモンを添えて……というイメージがありますが、ポーランドの蜂蜜酒は冬の寒い日にHOTで飲むのがおすすめ。
もちろん、Gożdzikiを添えてね。
Godzikiは英名「クローブ」、日本では「丁字」と呼ばれる香辛料で、鼻につーんと抜けるようなスパイシーな香りがします。
西欧では古くから豚肉や牛肉の臭い消しに使われ、日本でもカレーやステーキなど洋食を引き立てるスパイスとしてよく使われています。
そしてこのクローブ、ビールやワインに加えて、とろ火で温めると、非常に香り豊かな飲み物になります。
特に冬の寒い日、かじかんだ手を温かい陶器に当てて、ちょびちょびといただくgrzane piwo(ホットビール)やgrzane wino(ホットワイン)の味はまさに雪国の妙。
日本のおじさん達が、北海道の港町の居酒屋で、熱燗をいっぱいやりながら「うめぇ~~」と唸るのと同じく、ポーランド人もgrzane(温めた)なビールやワインを片手に、「fajnie :)」(=ファイネ 素晴らしい)と笑みをこぼすわけですね。
こちらはGrzany miód pitny(温かい蜂蜜酒)の作り方。
750mlの蜂蜜酒にオレンジピールとシナモンを少量、カップに半量のGodzikiを加えて、10分から15分ほど弱火で温めます。
美味しく作るコツは、沸騰させないこと。
よく温まったら、kufel glinianyと呼ばれる土製のジョッキやKubek(マグカップ)に注いでいただきます。
左がジョッキ、右側がマグカップ。
冬の山岳リゾートで見かける蜂蜜のスタンドはまた格別。
ハチミツ、蜂蜜酒はもちろん、はちみつで作ったロウソクや、アーモンドの蜂蜜漬けなどを売っています。
Miód Pitnyの種類と作り方
ポーランドの蜂蜜酒Miód Pitny(ミュト・ピトヌィ)は、使用されるハチミツの濃度や製造法や醸成年月によって主に3種類に分けられます。
濃度の高く、醸成年月の長い順番から、Półtorak(プウトラク)、Dwójniak(ドヴイニアク)、Trójniak(トルイニアク)となります。
他に、数ヶ月で醸成できるCzwórniak(チュフルニアク)、Piątak(ピョンタク)という軽いタイプもあります。
Miód Pitnyの著名なメーカーであるApis社のレシピを具体例に挙げると
Półtorak(プウトラク)── 水1リットルに対し、ハチミツ720グラム。少なくとも10年は醸成。
Dwójniak(ドヴイニアク)── 水1リットルに対し、ハチミツ610グラム。約7~8年かけて醸成
Trójniak(トルイニアク)── 水1リットルに対し、ハチミツ420グラム。約2~3年かけて醸成。
もう少し詳しく見ていきましょう。
Miód Pitnyの作り方は各家庭で様々であり、ウェブサイトでもいろんなレシピが紹介されています。
日本でもネットの有志がレシピを公開していますので、「蜂蜜酒 作り方」で検索してみて下さい。
(アウベルクラフトに写真入りの詳しい説明があります。手作りミードキット(発酵ビン・ハーフガロンタイプ)
も販売しています。)
主材料は、水、ハチミツ、酵母菌、クエン酸。
これにハーブや果実シロップを加え、味と香りづけをします。
製造過程をおおざっぱに説明すると、まず水、ハチミツ、酵母菌を使ってアルコール成分を自然に発酵させ、「brzeczka(ブジェチュカ)」と呼ばれる中間物質を作ります。(何とも翻訳のしようがない)
これはあくまでイメージ画です。
このbrzeczkaをさらに数週間かけて発酵させた後、10度から15度ぐらいの温度に保たれた暗所で何年もかけて醸成します。
その後、醸成酒をこして上澄みを取り出し、保存します。
ポーランドの場合、このbrzeczkaに、名産であるブラックカラント(黒すぐり)、ラズベリー、ローズヒップのシロップ、香草などを加えて、独特の甘みと香りを醸し出します。
その最大の特徴は、琥珀をとかしたような黄金色の輝きと、濃厚かつ上品な甘さ。
「ポーランドの蜂蜜酒を体験すると、他のものでは満足できなくなる」くらい魅せられてしまうのです。
奇しくも、蜂蜜酒をイメージする『琥珀』は、ポーランドの名産(バルト海方面)であり、愛を咲かせる宝石、「永遠」や「豊穣」を意味するパワーストーンとして知られています。
もしかしたら、ポーランドの蜂蜜酒は、琥珀の幸福な輝きを模しているのかもしれません。
『手作りキットの店 アウベルクラフト』
「手作りミードキット(発酵ビン・ハーフガロンタイプ)」です。
ショップサイトに蜂蜜酒の作り方も紹介されています。
ただし、日本では、無許可に作ることは酒税法で禁止されていますので、あくまで趣味の範囲でどうぞ☆

ポーランドの蜂蜜酒『Miód Pitny(ミュト・ピトヌィ)』について
ポーランドと言えば「ウォッカ」が圧倒的に有名ですが、それに負けず劣らず愛されているのが『Miód Pitny(ミュト・ピトヌィ』と呼ばれる『蜂蜜酒』です。
英語では「ミード」といい、日本でも少しずつ普及しつつありますが、知名度としてはまだまだ。
ハチミツからお酒が作れるということさえ、あまり知られていないのではないでしょうか。
しかしながら、ハチミツを使ったお酒造りは紀元前から伝えられ、結婚を祝うおめでたいお酒として、ディナーを盛り上げる食前酒として、世界各地で愛されてきました。
ポーランドも例外ではなく、その歴史は1000年以上も前にさかのぼります。
濃厚なハチミツをたっぷり使ったMiód Pitny(ミュウト・ピトヌィ)は、主に「シュラフタ」と呼ばれる貴族階級により秘伝の製法が受け継がれてきました。
やがてそれは下々にも伝えられ、今でも町の市場やイベントを訪れると、ホームメイドの蜂蜜酒が売られている光景をよく目にします。
材料さえ揃えば、何でもささっと手作りしてしまうポーランド。美味しい自家製蜂蜜酒は、我が家の宝であり、お客様への最高のもてなしなのです。
写真:ślonzki EKOMUZEUM RZEMIOSŁA W DOBKOWIE
そんな秘伝の味をぎゅっと凝縮し、世界各地に販売を展開している蜂蜜酒メーカーが幾つかあります。
もっとも有名なのは、ルブリンに本拠地を置く『Apis(アピス)』。
観光地としても有名なクラクフの『ベネディクト修道院』。
新鮮で高品質なハチミツを欧州各国に販売する『Krórewskie-miody』などなど。
他では経験できない濃厚かつ高貴な味わいをぜひお楽しみ下さい。
写真は『Apis』の人気銘柄。
左から、Dwójniak Kurpiowski、Pótrak Jadwiga、Kurpiowski、Trójniak Kasztelański

































![Sour lungs soup [Płucka na kwaśno] Sour lungs soup [Płucka na kwaśno]](http://farm4.static.flickr.com/3232/2695503993_169002830c_s.jpg)



























